子どものピアノは何歳から始める?モンテッソーリ教育から考える

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「うちの子にピアノを習わせたいけど、何歳から始めるのがいいの?」

お子さんの習い事としてピアノを検討する際、多くの親御さんが抱く疑問ですよね。早く始めすぎると集中力が続かないのでは?かといって、始めるのが遅すぎると、音楽的センスを伸ばす機会を逃してしまうのでは?

今回は、子どもの自主性を尊重し、発達段階に合わせた教育を行うモンテッソーリ教育の視点から、子どものピアノ学習について考えてみましょう。

きっと子どもたちは、無理な練習や親子喧嘩で音楽を嫌いになること無く音楽を楽しむ人生を歩めるようになります♪

奈良県香芝市で音楽教室を10年以上主宰🎹リトミック・モンテッソーリ教師の資格ももち、マタニティー講座や教育委員会後援発達セミナーにも登壇しています♪

子どものピアノいつから始めるのが良い?

ピアノを始めるのに「何歳から」という明確な決まりはありません。重要なのは、子ども自身が「やってみたい」と興味や関心を持つことです。

モンテッソーリ教育では、子どもが自分で選んだ活動に満足いくまで繰り返し取り組むことで様々な能力を獲得していくと考えられています。

例えば、早くからピアノに触れると音感が育つからと、公園でたくさん遊びたい3歳さんが「レッスンしましょう!」と大人にピアノの前に連れてこられても、全く興味を示さないどころかきっとピアノが大嫌いになってしまうでしょう。きっとこの子は今は公園で身体を動かして色々な運動を習得することに興味がある(運動の敏感期)だからです。

反対に、子ども自身が音楽や楽器に興味があれば、何度も何度も音を鳴らしたり踊ってみたり、目一杯音楽を楽しむことができるでしょう。

幼少期から音楽に触れるメリット4選

モンテッソーリ教育では、おおよそ6歳までが音楽教育の敏感期(特別な興味を示す時期)であるとも指摘されています。※もちろん個人差もあり、年齢は目安です。この時期に音楽活動に参加することは、子どもの潜在能力を最大限に引き出すとされています。たくさんあるメリットの中で、今回は特に変化が感じられる4つのメリットをご紹介します。

①集中力と感情の安定を育む

「不安定な状態の子どもが音楽を聴くことや様々な音楽経験により、穏やかになったり調和のとれた状態へと導かれる」という場面はよくみられます。音楽は、子どもの感情に良い影響を与え、落ち着いた雰囲気を作るのをサポートしてくれます。自分自身で気持ちを切り替えたり、集中したりする自己調整の大きな助けになるとされています。

②身体表現と運動能力を高める

音楽に合わせて動いたり、簡単な打楽器を使ったりする等、「聴く」「動く」「表現する」という経験を通して、子どもたちは音楽の存在に気づき、拍やリズムといった音楽的な感覚を無意識のうちに身につけることができます。また楽器を演奏する活動は、指先の筋肉を使う「微細運動能力」を育てます。

③創造性と自己表現力を開花させる

リズムを再現したり即興的に新しいリズムを表現する活動のように、単に音楽の技術を習得するだけでなく、音楽を通して自分を表現し、何かを生み出す「過程」そのものが重視されると、未就学児の小さい子でも付点のリズムを使った複雑なリズムも表現することができ、自由にメロディーやリズムを作ったりすることができます。

③社会性と協調性を育む

グループで歌ったり踊ったりする活動は、協力し合うこと、コミュニケーションを取ることなど、「社会性」を育むのに役立ちます音楽活動を、子ども同士が自由な発想を大切に共有し、協力し合える環境で行う中で、仲間との協調性が育まれていきます。

④言語能力の発達を促す

音楽は、リズムやメロディーが話し言葉の自然な流れに似ているため、歌を歌ったり、手拍子をしたりする活動を通して、言葉の音(音韻認識)や語彙を増やし、言葉の理解力を高めることができます。モンテッソーリ教育では、音楽は「第二の言語」だと考えられており、音を区別する能力が読み書き能力や言語の発達に役立つとされています。

教室に通わせる判断基準

ピアノ教室に通わせるかどうかは、子ども自身の興味や自発性を一番に考慮することが大切です。

モンテッソーリ教育では、大人が何かを直接子どもに教え込むのではなく、子どもの発達を理解し、子どもが「やってみたい」と思う環境を適切に用意することを重視します。子どもが自発的に活動を繰り返しながら成長していくという「自己教育力」が前提となっています。

音楽に対して興味を示し、自ら音を出したり、リズムに乗ろうとしたりする様子が見られたら、それは音楽を始める良いサインかもしれません。

教室を選ぶポイント5選

モンテッソーリ教育の視点から、子どもが豊かな音楽性を育むための教室選びのポイントを5つご紹介します。

①「創造性」と「表現」を重視する

単に技術や知識の獲得だけでなく、子どもが自由に自己表現する「創造性」を育むことに焦点を当てている教室を選びましょう。

楽器の演奏技術や音楽の概念を、表現や創作の過程を通して習得させるアプローチが理想的です。

②多様な活動がある

直接ピアノに触れるだけでなく、様々な音楽活動を経験できる機会があるか確認しましょう。

リトミックのように、身体の動きを通して音楽を感じる・学ぶ活動を取り入れている教室も非常に有効です。

③教師の役割と資質

モンテッソーリ教育における教師は、「ガイド(導き手)」としての役割を担います。直接教え込むのではなく、子どもが自ら探求し、学びを深められるよう支援します。

教師が、豊かな音楽性だけでなく子どもの発達欲求に対しての知識音楽活動の引き出しを持っていると、子どもの表現に瞬時に対応し、創造する力を引き出すことができるでしょう。これは、子どもの「今」を捉え、その音楽性を最大限に引き出す上で非常に重要です。

④準備された環境

教室では、子どもが自主的に探索し、学習できるような適切な教材や設備が整った環境が提供されているかが重要です。また日常でも、音楽活動が身近なものとして位置づけられていることが理想的です。

⑤個別と協同のバランス

子どもが自分のペースで学べる個別学習の機会と、他者と協力して音楽を楽しむグループ活動の機会の両方があることが理想です。モンテッソーリ教育では、協働することを通して表現する能力を多角的に養うことを意図しています。

まとめ

子どもにピアノを習わせる最適なタイミングは、「〇歳から」と一律に決められるものではありません。子どもの自主性や発達段階を重視し、本人の「やりたい」という気持ちが最も大切にされます。

ピアノ教室に通うかどうかの判断は、子どもの様子をよく観察し、音楽に対する自然な関心が見られるかどうかを大切にしましょう。

教室選びの際には、「創造性を重視しているか」「多様な音楽活動ができるか」「教師が子どもの自発性を尊重しているか」といったモンテッソーリ教育に基づいた視点が役立ちます。

音楽は特別な人だけのものではなく、適切な時期と方法で関われば誰でも楽しめるものです。

お子さんの興味や成長を丁寧に見守りながら、無理なく音楽と関われる経験ができると良いですね♪

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